反省記録

すっかり日が沈むのも早くなって、温まる鍋料理が恋しい季節になりました

おでん・焼き肉・レバ刺し・ラーメン・餃子・牡丹鍋・焼き魚。

それと神田で食べた牛タンは美味しかったなぁ

10月後半に日本へ帰国したら何から食べようか。

今回はグランドジョラスで撮ってきた写真を、少し紹介したいと思います


北壁へのアプローチで 「レショー氷河」 を渡って行くのですが、大きなクレバスが数え切れないほどあったのでルートをかなり迷いましたね


朝焼けのグランドジョラス北壁
いよいよここから本格的な登攀が始まりますが、まずは急な氷河の斜面をWアックスで登って行きました。


氷河を登り終えたら今度は岩と氷のMIXルートになり、そこからクロワールに入って急な斜面を登り続けると岩壁にぶつかります。
そこを慎重にプロテクションをとりながら登っていたのですが、単独登攀なので登ったり下りたりの繰り返し。

かなり壁を登ったところの厳しい岩場に残置してあった古いシュリンゲがあったので
疲れと自分の気の緩みで掴んでしまい、体重を少しかけた瞬間に掴んだシュリンゲが切れて約15mの滑落。
一瞬の出来事でしたが、この時は

「あっ!? もうダメかも・・・」 と覚悟しましたね。

なんで助かったのか?
それは今回のために新しく買い揃えておいたカムを下に何個かセットして登っていたので
そのうちの一つのカムが見事に効いてくれて、運よく壁下まで落ちないですんだのです。


壁で宙づりになった状態から、なんとか滑落した場所まで自力で登ろうとユマールを使って再び登り始めたのですが
落ちた時に左足と左手、それに切れてしまったシュリンゲを掴んでいた右肩を痛めてしまい思うように登れない。


ザイルにぶら下がったままどんどん体力がなくなっていき、他の支点を見つけて脱出を試みたのですが
確実に効いてくれそうなプロテクションを取れるような弱点(場所)が何処にもなく、安全なテラスまで下りる事も不可。

この時点で色々と考えた末、胸のポケットに入れておいた携帯電話でシャモニのレスキューにヘリを要請しました。

今回改めて自分の弱さを痛感いたしました。
一度落ちてからは足が震えてしまって全く力は入らないし、精神的に大きな壁に負けてしまったと思います。

今後はもっともっと自分に力を付けて、今以上に経験を積んで自信をつけたらもう一度、グランドジョラス北壁へ単独で挑みます。

コメント

  1. Jun より:

    K-Chigasakiさん
    コメントありがとうございます。
    今回のグランドジョラス北壁は大失敗に終わりましたが、そのぶん本当に多くの事を学ぶ事ができました。
    これからは今まで以上に自分へ厳しくして、もっともっと厳しい岩を登りこみます。
    そして自分に自信をつけたら再び単独で挑みに行きます。
    日本へ帰国したら詳しい報告をしたいと思いますので、よろしくお願いします。

    岐阜のジャンダルムでのレスキュー事故。
    インターネットのニュースで見ましたが、ヘリは北アルプスから遠く離れた各務原市(私の出身地)から飛んで行ったのですね。
    お亡くなりになられた乗組員も、各務原の方でしたので本当に残念な事故です。

  2. Jun より:

    asukaちゃん
    今回の悔しさと反省から色々と学ぶ事が多くあり、これからも練習と経験を積み重ねて日々自分を成長させていくよ。

    そんな訳でまた明日から、クライミングの練習を再開します。

  3. K-Chigasaki より:

    レスキューヘリ
    昨夜ブログを読みました。
    非常に残念だと思いますが、怪我もたいした事なくて良かった。失敗だったけどそこから沢山の事を学んだんじゃないかと思います。
    それにしてもフランスのレスキューヘリは凄いね!垂直に近いあんな壁に張り付いた登山者を吊り上げちゃうんでしょ?
    実は一昨日穂高のジャンダルムの近くで岐阜のレスキューヘリが落ちて、乗っていた3名が死亡。すでに心肺停止状態の64歳の男性を吊り上げる直前の事だったようです。
    なんだかやりきれない事故です。
    帰ったらいろいろ話を聴かせてください。

  4. asuka より:

    Unknown
    ものすごい悔しいとは思うけど、私は無事でホッとしたよ!
    あんな壁から落ちたら引っ掛かるところなんてないだろうから、川上からメール貰った時は青ざめて心臓止まるかと思ったよ。
    正直言うと登頂うんぬんより、無事にちゃんと帰ってきてくれる事の方が第一の望みだからね。
    もう一度登るが来ると思うけど、その日までまた頑張って。でも無理しないでよ。